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太陽のように人と地域を照らす。住まいと環境の未来をつくる挑戦。

サニーライブ ホールディングス株式会社
代表取締役社長 中村 正治

更新日:2025年12月10日

富山県生まれ。
1985年 伊藤忠建材株式会社入社。
1997年 南陽吉久株式会社をはじめ、サニーライブグループ全社の代表取締役社長に就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

創業者の長男に生まれ、やがて訪れた「ふるさとと向き合う瞬間」。

富山県高岡市に生まれ育ち、大学進学を機に東京へ出た私は法学部に進みました。私の父は「住まい」「生活」「人生」の3テーマで事業を展開しているサニーライブホールグループの主軸企業で、住宅設備機器や資材の販売を手掛けてきた南陽吉久株式会社の創業者です。

そのため、「いつかは父の会社を継ぐだろう」という意識は私の心の片隅にありました。しかし、若い頃の私は「親の会社に入るのは気が進まない」と感じていました。「二代目というだけで実力を疑われるのでは」という懸念があったからです。

そこで大学在学中は「都会ならではのアルバイトをし、自分自身の力を養いたい」と考えて大手テーマパークのスタッフとして働きました。

卒業後は将来的な家業の承継も視野に入れ、勉強のために建材商社に就職し、その会社でしばらくキャリアを積むつもりでした。しかし、年末休暇で帰省したある日、久しぶりに見た父の背中が小さく見えたのです。

父はまだまだ現役でしたし、特に仕事に対しては厳しい側面もありましたが、「自分が戻るべき時期が近づいている」と感じて私の気持ちも変化していきました。そして予定よりも早く地元の富山に戻り、家業へ入ることを決めました。

バブル崩壊の中、27歳で社長就任。希望を信じて進み続けた。

衣食住は私たちの生活に欠かせないものですが、衣・食には大きな流行があります。毎年トレンドが変わってメディアで取り上げられますが、住だけはここ何十年も大きな流行の変化は少ないように感じます。

それを知ったとき、「唯一革命を起こせるとしたら住の業界かもしれない」と考えました。

ずっと変わっていない業界を変えるのは大変なことです。ただ、大変とは「大きく変わる」ことを意味しますので、同時に自分を大きく成長させられる可能性もあります。

それなら、父が作った会社でチャレンジしてみようと一念発起しました。25歳で地元に戻り、現場の仕事を覚えるところからスタートしました。

業界の雰囲気は体育会系で、先輩からの厳しい指導も当たり前な時代です。そんな中で経験を積み、27歳の時に父から「自分の思うように社長をやってみろ」と言われました。

当時はちょうどバブル崩壊期で、景気が落ち込み社員の士気も下がっていました。

誰もが下を向いて「昔は良かったのに」と言っていましたが、私は良い時期を知らないのが強みです。「今が最悪なら、明日からはきっと良くなる」と前を向いて進んでいきました。

北風ではなく「太陽」で導き、社員が笑顔で働ける組織へ。

南陽木材からスタートした私たちのグループは、現在11社を数える規模にまで拡大しました。LIFESTAGE「住まい」・LIFESTYLE「生活」・LIFEVALUE「人生」の3テーマで事業を展開し、「LIFEをLIVE(ライブ)にする」をグループミッションとして掲げています。

事業を受け継いで最初に行ったのは、アルバイトをしていたテーマパークで学んだ「組織図を逆さまにする」ことでした。新入社員が一番上、社長は一番下です。

逆さまの組織図には「お客さまや社員も含め、下から組織の基礎を作り支えるのが役職者の役割だ」というメッセージが込められています。テーマパークで学んだ多くのことは、今も私の経営スタイルの原点となっています。

また、当社は創業当時から太陽をモチーフにしたネーミングを掲げてきました。父は「社員が自らやる気になる会社を作りたい」と常々語っていたので、その話を聞いていた私は童話「北風と太陽」を思い浮かべました。

北風が強く吹くと旅人はコートを着て身を縮め、そっぽを向いてしまいますが、太陽があたたかく照らすと旅人はコートを脱いで笑顔になります。社員が毎日笑顔で働くためには、会社は「太陽」でなくてはなりません。

そんな組織を作るため、太陽(サニー)といきいき働く(ライブ)を合わせた「サニーライブグループ」とし、グループ各社の垣根を越えて新しい業態の創出に挑戦しています。

モノを売るのではなく「コトを届ける」企業でありたい。

グループの事業としては、建材・住宅設備・不動産を中心に展開していますが、単にモノを売るだけではなく体験や感動などの「コト」を届けることを何より大切にしています。

その象徴がグループで運営している温浴施設「陽だまりの湯」です。

最初に温浴施設を作ると伝えたとき、創業者である父は「なぜ当社がそんな事業を」と疑問に思ったようです。

しかし、グループミッション「人々の生活・人生(ライフ)が楽しく豊かなものになれば、ライフは躍動し『LIVE(ライブ)』になる」という考えに照らしたとき、この事業展開は自然な流れでした。

例えば、私たちは住宅のバスルーム施工なども多く手がけますが、時には違う場所でお風呂を楽しみつつ、「やっぱり我が家はいいな」と思っていただける環境を作りたいと考えています。

お風呂を通じて人の心をあたため、くつろげる場所を提供することで、地域そのものを明るくしたいのです。

お客さまにとって陽だまりの湯がもう一つの我が家になり、心に日を照らす太陽のような場所になれたら、それ以上の喜びはありません。

人・地域・自然とともに進化し続ける企業を目指して。

当社は近年、建材を扱う会社としてカーボンニュートラルの取り組みを積極的に進めています。

森林保全に注目が集まる中で「木を切るのは良くない」と思われがちですが、実は古い木を建材として有効活用し、新しい木を植えることで森林が若返ってCO2をより多く吸収します。

この考えをもとに「プラスマイナスCプロジェクト」を掲げ、二酸化炭素の排出を「プラスマイナスゼロ」にする取り組みを2050年までの目標で進めています。

社員も巻き込んで全社で環境活動に取り組めるよう、独自の社内ポイント制度を導入。通勤時に歩く・電気をこまめに消すといった日々の小さな行動を評価し、地球にやさしい会社づくりを加速させます。

私は若い頃、地方では挑戦できないと思っていました。しかし今ではまったく逆で、富山ほど面白い舞台はないと感じています。

豊かな自然があり、人があたたかく、まだまだ可能性が眠る土地。そんな場所にもっと若い人や都会から来た人、海外の人などを引っ張ってきて、さらにライブさせていきたいですね。

私たちの考える「LIVE(ライブ)」とは、ワクワクするということ。私たちはサニーライブの名前の通り、ワクワクしながら仕事ができる環境を整えたいと考えています。

加えて、「人が主人公」と書く「住まい」の関連事業を担う者として、太陽のように誰の上にも光を届け、人も地域もLIVE(ライブ)させる会社を目指していきます。

やってみよう!と一歩踏み出し、一緒にライブする仲間を募集中。

私たちが求めるのは、「できない」と言う前にまず「やってみよう」と思える方です。

完璧でなくても構いません。怖さを感じながらも一歩踏み出せる方は、変化の時代に強いのではないでしょうか。

住まいの業界は、自分たちの子どもや孫、その次の世代にまで長く続く自然環境を保護しながら、新しい時代を作っていく産業です。

それに加えて私たちは従来の枠にとらわれず、街・人・自然とともに生きる「LIVE(ライブ)する会社」でありたいと思っています。

ですから、経験や業界知識よりも「人や社会をもっと面白く変えていきたい」「富山という地域でワクワクできる仕事がしたい」という気持ちを持つ方と一緒に働きたいですね。

異業種出身者も大歓迎です。これまでの経験や常識を少しずらした場所で発揮すると、また新しい価値が生まれてきっと楽しく仕事ができるはずです。

私たちは「社員を採用する」のではなく、「一緒に働くかどうかを選んでもらう立場」だと考えています。だからこそ、感謝と尊敬をもって仲間を迎えたいですし、選んでもらえる会社であり続けることも重要です。

サニーライブグループで、自分らしく太陽のように周囲を照らしながら働く仲間をぜひお待ちしています。

編集後記

コンサルタント
金田 広平

「LIVE(ライブ)する」という言葉がとても印象的なインタビューでした。

この言葉には、サニーライブグループとしてお客さまに感動を与えることはもちろん、社員一人ひとりにも「会社をライブステージだと思い仕事を楽しんでほしい」という中村社長の想いが込められています。

素敵な内装が施されたオフィス内では、社員の皆さまが明るく、そしてパワフルに働いている様子がうかがえました。このような企業が富山県高岡市にあることを、同じ高岡市民として誇りに思います。

「都会での経験を活かして新しいことをしたい」「なにか地元で面白いことをしたい」といった、チャレンジ精神のある方はぜひご相談ください。

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